【東福寺】にて重森三玲氏の庭園を拝観

京都

2021/3/7

東福寺にて限定公開中の重森三玲氏が製作した庭園を拝観しました。

アクセス

東福寺は京都市の南東に位置します。電車では、JR奈良線の東福寺駅あるいは京阪の東福寺駅を降り、徒歩10分です。駅から東福寺に向かう道には、多くの塔頭と呼ばれる寺院があります。

塔頭

東福寺は、臨済宗東福寺派の大本山であり、広大な敷地の中に多くの塔頭が一つの町を形成しています。東福寺は1255年に完成した寺とのこと。

退耕庵(たいこうあん)

霊源院(れいげんいん)

霊源院をのぞくとお地蔵様が並んでいました。

臥雲橋(がうんきょう)と呼ばれる木製の橋です。

「臥雲」の文字が書かれています。

臥雲橋からの眺め。紅葉の季節は絶景とのことです。

龍吟庵(りょうぎんあん)

龍吟庵は東福寺塔頭の一つです。方丈と呼ばれる寺院の建物は応仁の乱以前の建物で、わが国最古の方丈建築とのこと。

偃月橋(えんげつきょう)

偃月橋を渡ると龍吟庵があります。

昭和の名作庭家の重森三玲氏作の庭が特別公開されているとのことで、拝観を楽しみに来ました。龍吟庵の庭は昭和39年(1964年)の作品。

龍吟庵の入り口

無の庭(南庭)

方丈正面の庭は、簡素な白砂敷きです。「無の庭」と呼ばれて何もないのかと思いきや、綺麗に白砂が敷き整えられています。奥の竹垣は稲妻を表しています。

龍の庭(西庭)

龍吟庵にちなみ、龍が昇天する姿を石によって表現されています。龍の頭を中央に配置し、白砂は海を、黒砂は黒雲を表しています。

白砂と黒砂の明暗や尖った石組みの激しさが、躍動感あふれる庭園を演出しているように感じました。穏やかな寺社の庭園の中では、ひと際異彩を放つ庭園を見ることができました。

開山堂

方丈背後の開山堂は、正面に足利義満筆「霊光」の額が掲げられています。

不離の庭(東庭)

この庭園は、狼に襲撃されそうになった僧を、二頭の犬が守ったという故事を元に、その様子が表現されています。赤砂により、他の庭とは違った味わいがあります。

東福寺本坊庭園(八相の庭)

重森三玲氏によって昭和14年に完成された庭。八相の庭とは、方丈を囲む庭で八つことが表現されていることに因んで名付けられているとのこと。

南庭

南庭には、「蓬莱(ほうらい)」「方丈」「瀛洲(えいじゅう)」「壺梁(こりょう)」と呼ばれる仙人が住むと言われる四つの島が表現されています。広い庭に大きな石が配置され、大規模な庭園となっています。

渦巻き状の白砂によって「八海」が表わされています。

南庭の奥の方には、「五山」があります。(下の写真の右の方の石群)

東庭

東庭は石の円柱で「北斗七星」が表されています。

西庭

西庭は、さつきの刈込みと砂地で大きな市松模様になっています。「井田市松」と呼ばれているとのこと。

通天橋。庭園拝観にプラス500円払うことで通天橋へ行くことができます。今回は行きませんでした。紅葉の季節は絶景とのこと。

北庭

苔と石が市松模様になるよう敷かれています。

完全に石を敷き詰めずに、ところどころ石が抜けているのが良いです。

東福寺境内の様子

東福寺の全景

梅が綺麗に咲いていました。

三門

三門楼上も特別公開されていましたが、庭園で満足したため拝観しませんでした。三門は巨大でした。

本堂(仏殿)

塔頭の一つの寺院にて。梅が見事です。

重森三玲氏の庭園は、詫び寂びを感じる寺社の中で一味違ったダイナミックさを味わうことができました。昭和の天才作庭家の名園を見ることができ良かったです。また機会があれば拝観したいです。

紅葉の東福寺も美しいとのことなので、秋にも是非訪れたい名所です。

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